2019年9月28日(土)
離農者出さない支援 早く
農民連 台風15号被害 農水省交渉
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農民運動全国連合会(農民連)は27日、台風15号の暴風雨による、千葉県、東京都の島しょ部での農業被害について、農林水産省に「1人の離農者も出さない」立場での支援をおこなうよう求めて、交渉しました。
交渉には、笹渡義夫会長、藤原麻子事務局次長、千葉県農民連の大木傳一郎会長、森吉秀樹事務局長、生産者が参加。▽一刻も早い激甚災害指定と支援策の公表▽ビニールハウス、作業場、畜舎などの撤去・再建の支援制度の発動▽野菜苗の供給や改植への支援▽作物被害による減収への支援―などを求めました。
笹渡氏は、ビニールハウス被害額が昨年の台風24号時を超えたと指摘。「1人の離農者も出さないよう、現行制度を最大限活用することに加え、新しい支援策も実施すべきだ」と要求しました。
千葉県多古町の菅澤博隆さんは、発芽したばかりの露地のニンジンが風に飛ばされるなどして、「作物だけでも被害は2500万円ほどになる」と紹介。このままなら、従業員の給料も年明け以降見通しが立たなくなると述べ、作物被害への支援を求めました。
森吉事務局長は、ビニールハウスでトマトの収穫後、スイカなどの植え付け・収穫があり、支援が遅れれば、離農や生産規模の縮小などが広がりかねないと訴えました。
農水省側は、「大臣から検討の指示もある。みなさんの要望は受け止めて検討する」と答えました。