2019年9月29日(日)
増税内閣1.5億円ため込み
18年政党助成金 返納せず私物化
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安倍晋三首相を含む第4次安倍再改造内閣の閣僚12人、副大臣11人、大臣政務官12人、官房副長官、首相補佐官の各1人の計37人が、自らが支部長を務める政党支部で2018年に総額4億3000万円の政党助成金を受け取りながら、その3割強に当たる1億5017万円を使い残してため込んでいることが、本紙の調べでわかりました。政党助成金の原資は国民1人当たり年250円の税金。10月から消費税10%大増税を強行し、「全世代型社会保障」の名で国民に給付減と負担増を迫る内閣の構成員が悪びれもせず税金を“私物化”しています。
安倍首相と閣僚19人、副大臣25人、大臣政務官27人、国会議員の官房副長官2人、首相補佐官2人の計76人のうち、政党支部で政党助成金を受け取っていない公明党を除く自民党69人の18年分の政党助成金使途報告書(27日公表)を調べました。
69人が18年に自民党本部から受け取った政党助成金総額は8億1400万円。うち安倍首相と11人の閣僚は1億4400万円を受け取り、8182万1258円を使い残し国庫に返納していません。政党助成金は余ったら国庫に返納するのが原則ですが、「基金」の名で積み立て翌年に繰り越すことを可能としている政党助成法の“返納逃れ”を使っているためです。
ため込み額のトップは安倍首相の2693万982円で、17年より約290万円も増やしています。麻生太郎財務相、小泉進次郎環境相、萩生田光一文部科学相も1千万円以上のため込みでした。
副大臣では11人が計1億3200万円の政党助成金を受け取って、2386万5660円を政党支部でため込みました。大臣政務官では、12人が1億3000万円の政党助成金を手にし、4436万877円をため込んでいます。なかでも井上貴博財務大臣政務官のため込み額は安倍首相に次ぐ多さで、17年も2197万円ため込んでいます。
18年の政党助成金のため込み総額は前年比85億6714万円増の277億5393万円。うち自民党は65%にあたる180億3358万円となっています。