2019年10月2日(水)
大学入試の民間英語試験導入
生徒75%「公平性心配」
「予備校講師の会」が発表
2020年度から始まる大学入試共通テストの延期を求めている全国の予備校講師でつくる「“入試改革”を考える予備校講師の会」は1日、文部科学省内で記者会見し、東京都内の私立高校の生徒を対象とした共通テストに関するアンケート結果を発表しました。共通テストに導入される民間英語試験について75%の生徒が「公平性が心配」と回答。圧倒的多数が実施延期を求めていました。回答数は234人。
大学入試への民間英語試験の導入をめぐっては、目的の異なる英語試験で公平・公正さが担保できるか、居住地や経済力によって不平等が生じるなど、多くの問題が指摘されています。
新共通テストではまた、国語と数学で記述問題が導入され、民間業者が採点を行います。民間業者が採点することについては75%が「知らなかった」と回答。民間業者の採点の公平・公正さへの懸念についても80%が「心配がある」と答えました。
共通テストについて9割が「準備不足で不安」と回答。今後の対応については「共通試験の延期、再検討」「センター試験を継続」が合わせて84%に上りました。
会見した代表世話人の吉田弘幸さんは「生徒たちは本当に不安に駆られている。実施を延期し、再検討すべきだ」と訴えました。
同会は同日、国会内で開かれた野党合同ヒアリングで延期を求める要望書を文科省に提出しました。ヒアリングには日本共産党の畑野君枝衆院議員、吉良よし子参院議員が出席しました。