2019年10月6日(日)
なんだっけ
大学共通テストの民間英語試験って?
Q 大学共通テストの民間英語試験って?
A これまでのセンター試験に代わって、20年度から始まる大学入学共通テストで利用される試験のことです。来年4月から制度が始まりますが、試験の詳細が発表されていないこともあり、全国の大学・短大のうち計561校(52 ・ 5%)の利用にとどまっています(9月末時点)。24年度からは民間試験のみにしようとしています。
Q 公平な制度になる?
A 民間業者に丸投げするため、公平性は保障されません。七つの民間試験の点数を、欧州で言語能力をおおまかに評価するCEFR(セファール)にあてはめます。その対照表は、民間業者が自己申告で作成。了承した文部科学省の作業部会は8人中5人が民間業者の幹部でした。
家庭の経済状況や地域の格差も広がります。また、過去に出題された問題は公開されず、民間業者の対策本など教材費の負担が増えます。民間試験の全県実施は義務でなく、多額の交通費や宿泊費がかかります。
Q 問題だらけだね。
A 萩生田光一文科相は1日の記者会見で「初年度は精度向上期間だ」などと発言。「受験生を実験台にするのか」と怒りは収まりません。全国高校長協会や全国大学高専教職員組合(全大教)をはじめ高校、大学、予備校の関係者が実施の延期・中止を求めています。文科省前では高校生や教員、研究者が抗議の声を上げ、全日本教職員組合は緊急署名を呼びかけています。文科省は切実な声に耳を傾けて、民間試験の利用を中止すべきです。
(2019・10・6)