2019年11月14日(木)
日米貿易協定
政府、国会欺く資料提出
穀田氏批判 「審議の根幹に関わる」
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衆院外務委員会での日本共産党の穀田恵二議員の13日の質疑で、農水省や外務省が日米貿易協定の審議にあたり国会をあざむく資料を提出していることが明らかになりました。穀田氏は「審議の根幹にかかわる重大問題だ」と追及。審議が4時間半にわたり中断しました。
農水省は10月18日に同協定にかかわる1ページ建ての影響試算(暫定版)を公表。同29日に約70ページ建ての「品目別の参考資料」を国会に追加提出しています。
穀田氏は、「『品目別の参考資料』は、18日に示された1枚の暫定版と内容は変わらない」と指摘。「『参考資料』は、影響試算(暫定版)の元資料・原本ではないか。であるなら、協定の審議入り前になぜ提出しなかったのか」と迫りました。
農水省の浅川京子大臣官房総括審議官は、「(10月29日の参考資料は)すでにあったものを提出した」と認め、同省が提出可能な資料を国会に示していなかったことが浮き彫りになりました。
さらに穀田氏は、同省が「影響試算(暫定版)は国内対策を講じた場合の試算」としているにもかかわらず、「品目別の参考資料」に国内対策の記述が全くないことを指摘。「『国内対策を見込んだ試算』というなら、対策を講じた場合の品目ごとの影響を分析した『データ』があるはずだ」と迫りました。伊東良孝農水副大臣は「数字は変わるわけではない」と強弁しました。