2019年12月10日(火)
政治資金で飲み食い 1400万円超が3人
パーティーで多額の収入
閣僚・自民幹部
すしや焼き肉を食べると、国民生活に役立ついい政策が思いつくとでもいうのでしょうか―。安倍晋三内閣の閣僚と自民党の幹部8人が300万円を超える政治資金を使って飲み食いしていたことが9日、2018年分の政治資金収支報告書からわかりました。集計では、政治資金での飲み食いに1400万円超も使う議員が3人もいることも判明しました。(矢野昌弘)
第4次安倍再改造内閣の閣僚と党幹部の自民党国会議員が代表となっている資金管理団体(総務省提出分)の支出を調べたところ、少なくとも8人が総額300万円を超える支出を飲み食いにしていました。(表参照)
今回の集計では、支出額が毎回1位だった麻生太郎財務相が2位に。麻生氏の1490万円の支出を抑えて、トップになったのは今年9月に新入閣した武田良太国家公安委員長でした。支出額は1510万円。
武田氏は「飲食代」名目で、すしに串焼き、焼き肉を中心に220回以上も政治資金を飲み食いに使っていました。
2位の麻生氏の高級クラブへの支出は今年も変わらず。12回の支出で、総額650万円、1回の支払いは最高額で98万円でした。星の数で料理店を格付けする「ミシュランガイド」の常連店も例年と同じように利用しています。
武田氏と麻生氏に迫る飲み食い支出をしたのは茂木敏充外相で、1452万円です。ミシュラン「一つ星」の中華料理店や焼き肉、鉄板焼き店への支出が目立ちます。
昨年、与党が強行成立させた「働き方」一括法などの国会審議で、意図的な論点ずらしやごまかし答弁を繰り返した加藤勝信厚労相。その答弁は「ご飯論法」と呼ばれ、昨年の流行語にも選ばれました。加藤氏の支出は699万円。法案成立をめぐって最終攻防が行われた昨年6月下旬には「一つ星」のうなぎ料理店で支出。高級料亭や高級中華料理店にも払っています。
この8人に共通するのは、政治資金パーティーで多額の収入をあげている点です。非課税で優遇されている政治資金を使った飲み食いには、国民のきびしい監視が必要です。
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