2019年12月14日(土)
123カ国が進展歓迎
核兵器禁止条約 国連総会決議
日本また反対
【ワシントン=池田晋】第74回国連総会は12日の本会議で、第1委員会(軍縮・国際安全保障)で議論された決議案を採決し、核兵器禁止条約への署名・批准の進展を「歓迎する」決議案を123カ国の賛成で採択しました。決議名は「核兵器禁止条約」で、採択は2年連続。日本政府は今年も反対票を投じました。
反対は核保有国と核の傘の下にある同盟国を中心に41、棄権は16でした。禁止条約成立時の122カ国をわずかに上回る賛成数で、国連加盟国の約3分の2にあたる支持を引き続き確保しています。
禁止条約は、12日時点で34カ国が批准しており、発効までに必要な批准数50まで残り16。決議は早く署名・批准を進めるよう、全ての国に呼び掛けています。
日本政府提出の核決議案「核兵器のない世界に向けた共同行動の指針と未来志向の対話」は、賛成160、反対4、棄権21で採択されました。日本の決議に対しては、第1委員会の討論で禁止条約の推進国から批判が相次ぎました。反対は中国、北朝鮮、ロシア、シリア。禁止条約の主な推進国、米国などが棄権しました。
核兵器の非人道性に焦点を当てた「核兵器の人道的結果」は、賛成144を得ました。
軍縮・不拡散分野の議論に若者の参画を促す決議案が、今年初めて採択されました。