2019年12月16日(月)
削減目標引き上げ促す
COP25閉幕 成果文書に盛る
【マドリード=遠藤誠二】スペインの首都マドリードで開かれていた国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)は2日間の会期延長の末、15日、閉幕しました。
COP25は、「パリ協定」の目標である地球の気温上昇を1・5度未満に抑制するため、各国の温室効果ガス削減目標(NDC)の野心的な提示の促進、協定の運用ルールで唯一、未解決だった温室効果ガス削減量の国際取引(協定6条)などで議論。協定6条についての合意は先送りとなる一方、各国に削減目標の引き上げを促す文言が成果文書に盛り込まれました。
気候変動問題をめぐっては今後、2020年にパリ協定が本格的に始動し各国にはNDCの再提出が義務付けられています。COP25を受けて、各国がNDCでより意欲的な目標を示せるかどうかが問われます。
COP25は当初、南米チリのサンティアゴで開催される予定でしたが、同国の混乱でマドリードに変更。197の政府・地域、地方自治体、国際機関、企業、市民社会から約2万5000人が参加しました。次回のCOP26は英国グラスゴーで来年11月に開かれます。