2019年12月28日(土)
自民複数議員と関わり
カジノ汚職 逮捕の中国企業顧問
議員会館で情報収集
カジノを中核とする統合型リゾート(IR)への参入を目指していた中国企業をめぐる贈収賄事件で、贈賄の疑いで逮捕された同社顧問の紺野昌彦容疑者(48)が、カジノ担当の内閣府副大臣だった秋元司衆院議員(48)=収賄容疑で逮捕=だけでなく、複数の自民党政治家と関わりを持っていたことが本紙の調べで分かりました。(丹田智之)
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中国企業「500ドットコム」は2017年7月、東京都内に日本法人を設立。日本国内で海外カジノ事業者の動きが激しくなる中での立ち上げでした。
中国などでのビジネス経験が長い同社顧問の紺野容疑者は、この頃から毎月のように上京。議員会館や複数の省庁を歩き回って国会議員に「ロビー活動」を展開するようになりました。
紺野容疑者は、その様子を自身のSNSに投稿しています。
「1カ月ぶりに衆議院会館。先だっての衆議院選挙の当選議員さんへの挨拶回り」「足を運ぶ事に意義があります」(17年10月28日)
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「2日間ご挨拶回りで各議員会館、官庁巡りでした」(18年1月10日)
内閣府政務官だった自民党の白須賀貴樹衆院議員とは再々、面会し、“ツーショット写真”をSNSで紹介しています。白須賀氏は17年12月、秋元容疑者、自民党の勝沼栄明前衆院議員と中国・深圳にある同社を訪問。東京地検特捜部は25日に白須賀氏の地元事務所(千葉県印西市)を家宅捜索しています。
ほかにもSNSには、自民党の木原誠二衆院議員や安倍晋三首相の実弟である岸信夫衆院議員と並んだ写真も投稿されています。
ネットメディアのインタビューで紺野容疑者は「IRに関連する国会議員の先生方から情報収集のご協力を頂き、キーマンをご紹介いただけた」と明かしています。
紺野容疑者に協力した国会議員とはだれなのか―徹底解明が求められています。