2020年1月7日(火)
維新・下地氏100万円受領
闇献金まず一人認めた
カジノ汚職、徹底解明が必要
カジノ汚職事件で、日本維新の会の下地幹郎衆院議員(比例九州)が贈賄側とされる中国のカジノ企業からの闇献金100万円の受領を認めました。中国企業による一連の資金提供疑惑で本人が事実を認めたのは、これが最初です。
中国企業側から370万円相当の賄賂を受けたとして逮捕された自民党衆院議員(離党)の秋元司容疑者は逮捕前、関係者に「一切身に覚えがない」として、現金受領を強く否定していました。
中国企業側が秋元容疑者への贈賄に近接する2017年9月から10月にかけ、100万円を提供したとされる5人の衆院議員は、下地議員のほか、自民党の岩屋毅前防衛相(大分3区)、宮崎政久法務政務官(比例九州)、中村裕之前文部科学政務官(北海道4区)、船橋利実氏(比例北海道)です。
このうち宮崎、船橋両議員は中国企業からの金銭提供を否定しています。
岩屋、中村両議員は、より入り組んだ説明をしています。
当時、中国企業と組んで北海道留寿都村でのカジノ事業をもくろんでいた札幌市内の観光会社から、中村議員に200万円の資金提供があり、そのうち100万円が中村議員を通じて岩屋議員に寄付されたというのです。
観光会社側からの資金は中国企業が準備した疑いがありますが、2人は「適法な政治資金。中国企業のお金があったとすれば返金する」(中村議員)、「中国企業から金銭を受け取った事実は断じてない」(岩屋氏)と主張しています。
日本のカジノへの参入に向けた足掛かりを得ようと中国企業が幅広い政治家に資金提供したという疑惑。その信ぴょう性が高まっており、徹底した解明が求められます。(竹腰将弘)