2020年1月11日(土)
「桜」名簿 管理簿に不記載
官房長官 法令違反認める
野党が前日に追及
菅義偉官房長官は10日の記者会見で、安倍晋三首相主催「桜を見る会」をめぐり、2013~17年度分の招待者名簿について行政文書ファイル管理簿に記載していなかったのは「公文書管理法の関連規定および内閣府の文書管理規則に違反する対応だった」と認めました。
菅長官の今回の説明は、前日の野党追及本部の合同ヒアリングでの野党側の指摘を事実上認めたもの。文書管理をめぐる相次ぐ法令違反を引き起こした安倍政権の重大な責任が改めて問われます。
「桜を見る会」招待者名簿をめぐっては、17年度まで保存期間が1年とされていましたが、18年度からは1年未満に変更され、行政文書ファイル管理簿への記載対象からは外されています。公文書管理法は、保存期間が1年以上の行政文書について、行政文書ファイル管理簿に記載し、一般向けにインターネットで公表するよう義務付けています。また、保存期間が満了した行政文書を廃棄する際には、首相の同意を得なければならないとも規定しています。
菅官房長官は記者会見で、17年度までの5年分の招待者名簿では「廃棄の際に(首相の)事前同意の手続きも得ていなかった」と認めました。ただ、法令違反の経緯や行政責任については、「(担当者の)対応意識が少なかったのではないか」と述べただけで、菅長官自身の責任には言及しませんでした。