2020年1月12日(日)
主張
京都市長選
福山市長の実現で政治に春を
全国注視の京都市長選挙(19日告示、2月2日投票)が目前に迫りました。「つなぐ京都2020」の弁護士、福山和人予定候補(日本共産党・れいわ新選組推薦、新社会党府本部・緑の党府本部支持)と、自民・公明などが推す現職の門川大作市長が争う事実上の一騎打ちは大激戦となっています。
「すぐやる」公約に共感
「私が学生だった頃の缶ジュースは100円、大学学費は年約20万円。今缶ジュースは130円くらいで、学費は120万円」「京都市として返さなくてもいい奨学金をつくる」。こう記した福山予定候補のツイッターが大規模に拡散され、賛同が広がっています。「小学校のような全員制の中学校給食実現」「子どもの医療費は中学校卒業まで無料」の公約にも、子育て世代の熱い期待が寄せられます。
福山予定候補は、これらの公約を含め市長になったら直ちに実行する「くらし応援すぐやるパッケージ」を発表し、「財源は年約70億円。市予算の1%未満でできる」「ないのはお金ではなく、市長のやる気」と訴え、共感を集めています。
現市長は、莫大(ばくだい)な費用がかかるリニアや北陸新幹線延伸には熱心でも、子どもの医療費助成は府内最低水準、全員制の中学校給食実施計画もなく、敬老乗車証制度の改悪もたくらむなど、市民の暮らしに背を向けるばかりです。
「御室(おむろ)桜」で有名な世界遺産の仁和寺門前のバッファーゾーン(景観保護のための緩衝地帯)に京都市が特別に規制を緩和して、大規模高級ホテル建設が計画されています。外国人観光客を増やせ、ホテルを建てろと全国にけしかけた安倍晋三政権に、現市長は真っ先に応じ、小学校跡地などをホテル建設用地に提供してきました。
かつて、「五山の送り火」で有名な大文字山のゴルフ場開発が発覚したとき、「京都の歴史と文化を守れ」と、保守も革新も立場を超え、町衆が手を携えてこれを断念させ、「ゴルフ場規制要綱」がつくられました。鴨川の風情を壊す「フランス橋」建設も、町衆の声と運動で中止させました。
今、「福山市長実現でまち壊しをやめ、京都の歴史と文化を次世代に引き継ごう」と、再び“京の町衆”が立ちあがりつつあります。
福山予定候補は、アスベスト京都訴訟など、常に苦しむ人々とともに歩んできた弁護士です。自民党丸抱え、トップダウンの現市長ではなく、市民と手をつないで草の根の運動に取り組んできた福山予定候補こそ市長にふさわしい人です。「頑張れば勝てる」という流れが生まれています。現職陣営は、「横一線で少しでも気を抜いた方が負ける。全力でたたかう」(公明党府本部代表)などと必死です。勝敗はこれからの活動にかかっています。
幅広い人たちと力合わせ
原発ゼロ、戦争法廃止などさまざまな運動に取り組み、「野党は共闘を」と願う広い市民が福山陣営に結集し、日本共産党をはじめとする政党とも力を合わせ、新しい確認団体「つなぐ京都2020」をつくって選挙に臨んでいます。
今度の市長選は、京都の未来がかかるだけでなく、京都から日本の政治を変えるたたかいとして、「今年初の全国的意義を持つ重要な選挙」(日本共産党の志位和夫委員長)です。全国からの支援を一層強めましょう。福山市長の実現で政治に春を呼びましょう。