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2020年2月21日(金)

経済危機打開へ 消費税減税、家計応援の政策への転換を

志位委員長が会見

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(写真)記者会見する志位和夫委員長=20日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は20日、国会内で記者会見し、昨年10~12月期の実質国内総生産(GDP)が年率換算でマイナス6・3%、家計最終消費も同マイナス11・5%の大幅減となったほか、今年1月の自動車販売台数は前年同月比マイナス11・7%、大手百貨店売上額は同マイナス4・2%といずれも大幅減となる深刻な実態を示し、消費税率の10%への増税こそ原因だとして、「日本経済の危機打開のために消費税の5%への緊急の減税はいよいよ急務です」とのべるとともに、「家計応援・内需主導の経済政策への転換をはかるため、真剣な議論と共同をよびかけたい」とのべました。

 志位氏は、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル18日付が「日本の消費税の大失態」と題する社説を掲げ、英誌『エコノミスト』電子版も17日、「安倍晋三(首相)は、2度目の消費税引き上げを行い、最大の経済的愚策を繰り返した」と、いずれも消費税大増税を大失政ととらえる批判を展開していると指摘し、「その通りです。まさに消費税大増税が引き起こした深刻な経済危機です」と強調しました。

 また、海外メディアも指摘しているように、「この打撃は予想されたもの」だとして、志位氏が昨年の通常国会の衆院予算委員会(2019年2月12日)で、安倍政権下で家計消費も実質賃金も大きく落ち込んでいるもとで消費税増税をやったら「日本経済は大変な危機に落ち込むことは火を見るより明らかだ」と増税中止を求めたものの、安倍首相はそれに耳を傾けずに増税を強行し、今日の結果を招いたと指摘し、「私たちが警告してきたが、その通りの事態になっているといわなければならない」と厳しく批判しました。

 その上で、安倍首相が17日の衆院予算委での答弁で「わが国の経済は基調としては今後とも内需主導の緩やかな回復が継続していく」などといっているとして、「GDPがこれだけマイナスになっても、経済の回復基調は変わらないという妄想の世界にいるのが首相だ」と告発。「これだけの現状を前に、根拠もなく景気回復が続いているなどと、みずから振りまいてきた『アベノミクス神話』にどっぷりつかって経済の実態に向き合おうともしない。この総理には日本経済のかじ取りをする能力も資格もないといわなければなりません」と断じました。

 そのうえで志位氏は、「10~12月期のGDPの大幅落ち込み、1月以降も景気後退が続いているという事実に加え、新型肺炎の影響が経済に与える打撃などを踏まえた経済政策が必要です」と主張。

 「日本経済の現状からも消費税5%への減税を強く求めていきたい」とのべるとともに、「内需主導での打開策、その中核である家計消費を応援するために、経済政策の転換が必要です。そのために幅広い方々の真剣な協議と合意の形成をよびかけます」と表明しました。


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