2020年3月14日(土)
世界大会NY中止
核兵器廃絶へ運動の発展呼びかけ
実行委発表
【ワシントン=池田晋】米ニューヨーク市中心部で4月に開かれる予定になっていた原水爆禁止世界大会ニューヨークの実行委員会は12日、米国内での新型コロナウイルスの感染拡大を受け、参加者の健康を考慮し同大会の開催中止を決定したと発表しました。
「私たちが築いてきた国際的な連合体は素晴らしいものであり、変化する状況のなかでも存続する。これまでに作り上げたすべてを土台に運動を発展させる」と表明しています。
同大会は「核兵器廃絶、気候の危機の阻止と反転、社会的経済的正義」をテーマに、核不拡散条約(NPT)再検討会議に合わせた開催を予定。原水爆禁止日本協議会(日本原水協)、原水爆禁止日本国民会議(原水禁)、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の日本の3団体を含む、各国の反核平和運動や国際団体が発起人として呼びかけていました。
実行委員会は今後、インターネット上で同時通訳を介した国際会議の開催を計画するとしています。
実行委員会に加わる「平和・軍縮・共通安全保障キャンペーン」のジョゼフ・ガーソン議長は、「新たな形態での組織化と社会的動員が必要なことを認識している。全力を尽くしてこの新しい戦略を発展させていく」と述べています。
被爆者の援護と行動継続を訴え
日本原水協
原水爆禁止世界大会ニューヨークの開催中止を受けて、原水爆禁止日本協議会(日本原水協)は13日、代表団の派遣中止を決めました。
安井正和事務局長は、大会成功をめざす活動の広がりを力にして、世界大会が掲げた「『核戦争を阻止し、核兵器の全面禁止・廃絶を達成し、世界の被爆者の援護と連帯』のための運動をさらに発展させる」と表明しています。