しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年4月4日(土)

新型コロナ 世界の雇用直撃

米 失業申請660万件

2週連続で過去最多更新

 【ワシントン=池田晋】米労働省が2日に発表した3月28日までの1週間の新規の失業保険申請件数(季節調整済み)は、その前の週の328万3000件から倍増し、664万8000件に到達しました。2週連続で過去最多を更新しました。新型コロナウイルスの影響によって3月だけで1000万人以上の労働者が失業したことになり、急速に雇用・経済情勢が悪化していることを示しています。

 米政府は3月の公式の失業率をまだ発表していません。ただ、2月の失業率の3・5%から上昇するのは必至で、専門家からは2008年の世界金融危機後の最悪時の失業率に匹敵する10%程度まで跳ね上がるとの指摘もあがっています。

 労働省によると、飲食業やホテル業といったサービス業からの申請を中心としつつ、医療関係や製造業、小売・卸売業、建設業からの申請も増えていると説明。新型コロナの拡大を阻止する外出・営業制限が広範な影響を及ぼしていることを示しています。

 米議会が成立させた2・2兆ドル(約240兆円)規模の新型コロナ対策第3弾には、大企業支援だけでなく、雇用を維持するための中小企業への貸し付け、失業保険受給資格を自営業者や単発の仕事を請け負う「ギグワーカー」に拡大することなども含まれています。

 ただ、こうした政府支援が届く前に一時解雇は急速に広がっており、各地の食料配給(フードバンク)では失業労働者が急増。秋の大統領選へ民主党の指名を争うサンダース上院議員は日々の暮らしに苦しむ労働者を救うため、家賃や住宅ローン、その延滞による立ち退きなどを一時凍結するよう求めています。


pageup