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2020年4月8日(水)

海洋マイクロプラスチック

調査・研究と削減加速

日本学術会議が提言

 海を汚染するマイクロプラスチック(大きさが5ミリ以下のプラスチック)が世界的な問題となる中、日本学術会議は提言をまとめ、7日公表しました。国に対して調査、研究を推進することや、使い捨てプラスチック削減への取り組みを加速することなどを求めています。

 提言は、日本周辺海域もプラスチックごみが海で破砕されるなどしてできたマイクロプラスチック濃度が高く、食物連鎖を通して汚染が生態系全体に広がっていると説明。マイクロプラスチックはそれ自体の毒性だけでなく、海水中の汚染物質を吸着しているのに、環境および健康リスク評価が全く行われていないと指摘しています。

 さらに、日本では回収したプラスチックごみの半分以上を焼却しており、使い捨てプラスチック排出量の低減に向けて国・産業界・国民をあげた取り組みの強化が必要だと強調しています。

 そのうえで、国は海洋マイクロプラスチックの起源、水環境中の動態、海洋生物の摂食状況、生態系への移行と悪影響の調査と、環境および健康リスク評価に資する科学的知見の収集を急ぐこと、使い捨てプラスチックの生産・使用を減らすこと、マイクロプラスチックの起源となる海洋プラスチック回収の有効な方法を早急に開発し、実行することを求めています。


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