2020年4月19日(日)

基地よりジュゴン保護

沖縄県　防衛局に行政指導文書

　沖縄県は１７日、２月に同県名護市辺野古の米軍新基地建設の埋め立て水域で、国の天然記念物ジュゴンの鳴き声が録音されたことを受け、ジュゴン保護の観点から、沖縄防衛局に同新基地建設工事の停止を求める行政指導文書を送付しました。

　同文書は、工事のジュゴンへの影響の再評価と、保護策について県と協議が終わるまで工事を再開しないことも要求しています。

　玉城デニー知事は文書送付についてコメントを発表。新基地建設ありきではなく「ジュゴンを最大限保護するという姿勢を、国の機関として率先して示す必要がある」と訴えました。

　県は、工事のジュゴンへの影響の解析などを求めてきましたが、同防衛局は実施していません。デニー知事は「絶滅が危惧されるジュゴンへの配慮を著しく欠いている」と批判しました。

　沖縄近海のジュゴンは３頭の生息が確認されていましたが、昨年３月に１頭の死亡が確認され、残り２頭も消息が分からなくなっていました。