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2020年5月16日(土)

きょうの潮流

 政治を笑い飛ばすような記事やコラムを届けたい。そう願いながら、うまくいかないことが多い。笑って考える番組として定着しているのが、NHKEテレの「バリバラ」です▼社会や心の内にある障壁を取り除く“バリアフリー”と、多様性を意味する“バラエティー”を掛け合わせた番組名。差別や偏見の中で、生きづらさを掘り下げようとする趣向です▼4月23日は「桜を見る会 バリアフリーと多様性の宴(うたげ) 第一部」と題して、コントにアブナイゾウ総理と不愛想太郎副総理なる人物が登場。これが25日深夜に再放送されるはずだったのが、新型コロナを取り上げた別の回のものに差し替えられました▼何が起きたのか。制作した大阪放送局の広報部は「障害者の立場からの新型コロナ対策の番組を再び伝えるべきと判断した。圧力や介入はなかった」としています▼番組への圧力といえば、「慰安婦」問題を取り上げた2001年の「ETV特集」の改変がありました。最近でも、かんぽ生命の不正販売を追及した「クローズアップ現代+」について日本郵政グループが抗議すると、当時のNHK会長が謝罪。続編の放送は見送られました▼NHKはこれらの問題の全容を明らかにしていません。「バリバラ」の関係者は言います。「差し替えの指示は現場の知らないところから来た。番組は、ものを考えてもらうきっかけになればと思ってつくった」。スタジオの桜の下で語られた、ヘイトや優生保護法の話は視聴者に深く問いかけるものでした。


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