2020年5月17日(日)
米軍駐留経費
外務省 米側負担知らず
赤嶺議員「交渉の前提欠く」
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日本共産党の赤嶺政賢議員は15日の衆院外務委員会で、在日米軍駐留経費について政府をただしました。
駐留経費の日本側負担(「思いやり予算」)に関する特別協定の締結交渉が今秋にも始まるとされていますが、米側の負担額は2011年度から公表されていません。赤嶺氏は「日米間の負担割合を把握しないまま在日米軍駐留経費の新たな特別協定の交渉に臨むのか」とただしました。
これに関して外務省の鈴木量博(かずひろ)北米局長は「11年度以降は米側から情報が提供されなくなり外務省として情報提供することは困難になった」と述べ、把握していないことを認めました。その上で「どんな情報に基づいて交渉するのかと米側がどんな情報を公開するかは別問題だ」と開き直りました。赤嶺氏は「交渉の前提を欠くと言わざるを得ない」と批判。新型コロナウイルスで国民生活が深刻な状況にある中で「思いやり予算」を増額するなどあってはならないと強調しました。
また、赤嶺氏は在日米軍駐留経費の総額や内訳に関する資料が毎年提出されていたのに、今年度から「提出不可」となった問題を追及しました。鈴木氏は「外務省の予算は計上されていないため取りまとめ作業を行わなかった」と説明。赤嶺氏は、駐留経費に関して米側と交渉するのは外務省だとして「取りまとめは外務省の所管事項だ」と批判し、提出を強く要求しました。