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2020年6月19日(金)

主張

都知事選告示

命と暮らしを守り抜く都政を

 7月5日投開票の東京都知事選が告示されました。新型コロナウイルス危機のもとで、都民の命と暮らしを守り抜き、住民福祉の増進をはかる都政をつくるための極めて重要な選挙です。小池百合子都政はパフォーマンス先行で福祉に冷たく、コロナ対策でも都民の切実な声に真剣にこたえていません。広範な市民と野党が支援する日本弁護士連合会元会長の宇都宮けんじ候補は、小池都政からの転換を掲げ、第一声を上げました。社会的に弱い人の立場にたつ人権弁護士として長く活動してきた宇都宮候補の勝利で、首都の未来を切り開こうではありませんか。

問われるコロナ対策

 選挙の最大争点は、コロナ対策に誠実に力を尽くす都政を実現するかどうかです。小池都政のコロナ対応は、つねに後手に回り、都民を混乱させてきました。東京五輪の延期が決まるまでコロナ危機についてほとんど沈黙し、PCR検査数も極めて少なく、必要な対策は大きく立ち遅れました。五輪延期決定後は、「ロックダウン」(都市封鎖)などの衝撃的な発言で都民を不安にさせました。

 小池知事の言動は、科学を根拠にすべき感染症対策で、政治的都合を優先させたものと言わざるを得ません。PCR検査が少なすぎた問題でも「必要な検査は実施されている」と反省はありません。検査体制の抜本拡充へ踏み切れない知事では、第2波も想定されるコロナ危機から都民を守れません。

 小池都政の自粛や休業への補償も全く不十分です。感染拡大防止協力金は、対象の業種を限ったため全事業者の3分の1にすぎません。自粛・休業要請と補償はセットという姿勢がないためです。小池知事は休業要請の解除にあたり、「これからは自粛から自衛だ」と述べました。都民に自己責任を求める態度は大問題です。

 宇都宮候補は、PCR検査の抜本的拡充をはじめ、先手を打った積極的な感染症対策を打ち出しています。とくに強調しているのは、コロナ患者の受け入れなどで献身的に大奮闘している都立・公社病院の充実・強化と、感染症の最前線を担う保健所の機能強化です。

 小池知事は、都立・公社病院がコロナ患者を受け入れ、懸命に治療にあたっているさなかの3月、これらの病院を独立行政法人化する方針を決めました。民営化に近づけ、都の財政支出の削減を進めるためです。経済効率を優先させるやり方は、コロナ対策強化とは真逆です。小池知事は、都内の保健所が1994年の71カ所から31カ所へ削減されてきたことも正当化しています。

 保健所や都立・公社病院を粗末にする小池都政をこれ以上続けさせてはなりません。都立・公社病院の独法化は中止すべきです。宇都宮候補の勝利で、都民一人一人の生存権を保障し、命と暮らし、雇用と営業を本気で守る都政へ切りかえることが重要です。

希望の持てる政治に向け

 小池知事は、4年前に掲げた公約を次々投げ捨てました。暮らしと福祉をないがしろにする姿勢は、自民党型都政そのものです。もう変える時です。日本共産党は、広範な市民をはじめ、立憲民主党、社会民主党、新社会党、緑の党と力を合わせ、宇都宮候補勝利へ全力をあげています。今度こそ希望が持てる都政を実現しましょう。


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