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2020年7月18日(土)

原爆開発関与認めよ

サーローさん カナダ首相に書簡

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(写真)サーロー節子さん

 広島市出身の被爆者でカナダ在住のサーロー節子さん(88)は17日までに、カナダのトルドー首相に書簡を送り、広島、長崎の被爆75年を機に、原爆を開発した米政府の「マンハッタン計画」へカナダが当時関与していたことを認め、政府として遺憾の意を表明することを要請しました。書簡は6月22日付。

 サーローさんの書簡によると、1943年8月、当時のカナダのキング首相はケベック市にルーズベルト米大統領とチャーチル英首相を迎え、原爆を共同開発する「ケベック協定」に署名。カナダは42、44年に原子炉を建設し、その科学的知見を「マンハッタン計画」に提出していただけでなく、カナダ国内で精錬されたカナダ産およびコンゴ産ウラン鉱石を提供し、それらが広島、長崎に投下された原爆の製造にあてられました。

 サーローさんは「カナダがマンハッタン計画の直接の主要参加国だった」と指摘。こうした関与の事実はカナダ国民にほとんど知られていないものの、広島と長崎が被爆から75年目を迎える今年の8月6、9日は「核兵器が広島と長崎に引き起こした死と被害に遺憾の意を表し、カナダが核兵器禁止条約を批准することを表明する格好の機会となる」と強調しています。(池田晋)


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