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2020年7月23日(木)

奈良学園大の解雇無効

教授ら“労組結成の成果”

地裁判決

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(写真)勝訴判決を受けた原告団ら=21日、奈良地裁前

 奈良地方裁判所(島岡大雄裁判長)は21日、奈良学園大学(奈良県生駒郡三郷=さんごう=町)の教授らが解雇・雇い止めされた事件について、教授ら7人のうち5人の解雇が違法・無効であったとする判決を言い渡しました。

 判決は、学校法人奈良学園に対して、正規雇用の5人の労働契約上の地位を認め、未払い賃金・賞与の総額約1億2千万円以上を支払うよう命じました。一方で、定年後再雇用の2人については雇い止めに合理性があるとして原告の主張を認めませんでした。

 本訴訟の原告団、弁護団、支援団体らは同日、記者会見を行い、同学校法人に対して「本判決を真摯(しんし)に受け止め、控訴することなく、原告らを大学教員として奈良学園大学に復職させ、解雇・雇い止めをめぐる紛争を全面的に解決」すべきだとする共同声明を発表しました。

 弁護団の鎌田幸夫弁護士(北大阪総合法律事務所)は「大学教員としての雇用を守る責任を重くみた判決。原告の主張をかなり認めた。ほぼ全面勝利」と判決の意義を強調しました。

 原告の教授らは「労働組合をつくり、関西私大教連(関西地区私立大学教職員組合連合)、奈労連(奈良県労働組合連合会)に支えられてたたかってきた。弁護団の強力な弁護によって概ね認められた」と感謝の意を表明。「教育機関ではあるまじき理不尽な解雇。やりたい放題を許してはならない」と述べ、全面解決に向けた決意を表明しました。


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