2020年8月19日(水)
大阪 重症者急増は深刻
山下・清水両氏 国の緊急対応要求
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大阪府で新型コロナウイルス感染症の重症患者が7日からの10日間で倍増しています。この問題で日本共産党の山下芳生参院議員と清水忠史衆院議員は17日、厚生労働省に緊急の対応を求めました。
大阪府内の重症患者は7日時点で36人だったのが、16日には72人に増えています。重症患者対応の病床は188ですが、府の新型コロナ専門家会議座長の朝野和典大阪大教授は「188床すべてを使うのは難しい状況」と指摘しています。
山下氏らに対し、厚労省の担当者は「大阪では主に病院と高齢者施設で感染が発生し、新規感染者の6割が中高年。感染源は職員、利用者、出入り業者とまちまちだ」とし、府が11月をめどに立ち上げる重症者センターの病床が60床になる予定だと説明しました。
山下氏は「今後10日間に同じペースで重症患者が増えればたちまちひっ迫する。事態は急を要する」と指摘。緊急の対策として、重症患者を受け入れる医療機関に体外式膜型人工肺(ECMO=エクモ)などの医療機器や人員を投入し、近隣府県の医療機関とも連携できるよう要望しました。
さらに、山下氏は帰国者・接触者外来にかかわる医師の「重症化した患者の受け入れ先を探すため府が設置したフォローアップセンターに依頼したが5、6時間待たされる間に患者が悪化した。ウイルスを外に出さない陰圧室もなかったが、患者に人工呼吸器をつけざるを得なかった」という緊迫した証言を紹介。原因調査とともに陰圧テントなどをすぐに調達できるよう予算の迅速な執行を求めました。
山下氏らの提起に厚労省の担当者は「コロナ対策本部に課題として持ち帰る」と答えました。