2020年8月20日(木)
少人数学級盛り込む
中教審特別部会が中間まとめ(骨子案)
文部科学省は19日、今後の初等中等教育のあり方について議論している中央教育審議会(文科相の諮問機関)特別部会の「中間まとめ(骨子案)」を公表しました。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、少人数学級を可能とするための指導体制や施設整備を図ることが盛り込まれました。
コロナをめぐり、現在の1クラス40人(小1のみ35人)の学級編成では密接・密集が回避できないことが問題となっています。学びの遅れや子どものストレスに対応するきめ細かな指導体制を実現するうえでも、少人数学級の実現を求める世論が大きく高まっています。
骨子案は「身体的距離の確保に向けて教室等の実態に応じて少人数編成を可能とするなど新時代の教室環境に応じた指導体制や必要な施設・設備の整備を図る」と明記。特別部会や分科会での議論を経て今年度中に文科相に答申する予定です。
骨子案はまた、学校のなかで唯一設置基準がない特別支援学校について「国として特別支援学校に備えるべき施設等を定めた設置基準を策定することが求められる」としました。特別支援学校では近年、在籍する子どもの急増で過大・過密化や教室不足が深刻化。設置基準がなく、教室不足になっても法令違反とならないことが、都道府県が積極的に学校を整備しない原因になっていると指摘されています。