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2020年8月28日(金)

ヒバクシャ国際署名 ベトナム98万人

原爆 枯れ葉剤被害 二度と

日本原水協 連帯の運動推進

 核兵器廃絶を求める「ヒバクシャ国際署名」の締め切り期限の9月18日を前に、原水爆禁止日本協議会(日本原水協)は、ベトナム平和委員会などが昨年11月から取り組みはじめた「ヒバクシャ国際署名」が98万人に達したと発表しました。(加來恵子)


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(写真)98万人から集めた「ヒバクシャ国際署名」を前にするベトナム平和委員会のクォンさん(中央)たち(日本原水協提供)

 ベトナム平和委員会、ベトナム枯れ葉剤被害者協会(VAVA)、農民組合などが中心となり、ハノイや多くの地域で取り組みを広げ、大学、博物館、自治体などにも働きかけました。新型コロナ感染拡大前にはバスの中や公共の場所でも署名が集められました。文字が読めない人にも趣旨を説明し、名前を書けない人は母印を押して署名に応じる人もいたといいます。

 VAVAのファム・チュオン国際部長は、「すべての地方支部、さらに地域支部へと呼びかけを広め、ハノイでは会員が戸別訪問を行い、家族や近隣の人たちの署名を集めました。VAVAだけで37万6000を超えました」と語りました。

若い世代に継承

 この取り組みは、日本原水協と日本原水爆被害者団体協議会の代表が昨年11月、ベトナムを訪問し、VAVAや平和委員会と会談。被爆者・枯れ葉剤被害者への支援・連帯、核兵器を含め大量破壊兵器の廃絶のために共同することで合意し、ベトナム側が被爆75年にあたり、同署名に取り組んだものです。

 ベトナム平和委員会のドン・フイ・クォン事務局長は、「ベトナムでも、戦争や原爆のこと、枯れ葉剤被害についても知らない青年が増えている。署名を平和教育の一環として取り組みたい」と述べ、大学などで被爆者と枯れ葉剤被害者の証言を行い、署名を呼びかけました。

 クォンさんは「これらの活動を通してベトナム人民は、核兵器、化学兵器、大量破壊兵器の脅威とそれらの兵器の廃絶の必要性について、認識を深めました」と原水爆禁止世界大会オンラインで語っています。

 日本原水協の土田弥生事務局次長は、「ベトナムは、2015年核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けた署名運動でも、150万の署名を集めてくれました。今回の署名は、被爆と枯れ葉剤被害という痛みを抱える両国の国民が、大量破壊兵器の廃絶に向けて共同をすすめる第一歩となりました」と、ベトナムの支援と連帯に感謝を述べました。

募金などを提起

 来年は枯れ葉剤被害から60年を迎えます。日本原水協は、被爆・枯れ葉剤被害の実態を知らせること、原爆・枯れ葉剤使用の責任を問い、謝罪と補償を求める運動を支援すること、救援募金の開始、両国の運動と交流を発展させることを原水爆禁止世界大会オンラインで提起。全国に協力を呼びかけています。


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