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2020年9月7日(月)

2020米大統領選

サンダース議員が演説 バイデン氏の政策「労働者を助ける」

階級闘争の継続も呼び掛け

 【ワシントン=池田晋】サンダース上院議員は5日、「労働者の日」の7日を前に重要演説を行い、新型コロナウイルスによる未曽有の経済危機の下で、米国の労働者階級が目指すべき方向について語りました。この中で、民主党大統領候補のバイデン前副大統領との立場の違いを認めつつ、同氏の経済政策は「この国の労働者世帯を大いに助ける」と述べ、改めて支持を呼び掛けました。


 サンダース氏は、今年の「労働者の日」が医療従事者をはじめとする労働者に感謝する日であるとともに、「労働者階級がどう行動し、今後どこへ向かうか考える時でもある」と指摘。数千万人が失業や収入減を味わい、失業に伴う医療保険の喪失によって、いまや9000万人が無保険、もしくは不十分な保険にしか加入しておらず、「世界大恐慌以来の経済苦境の中にある」と現状を述べました。

 11月の大統領選でトランプ大統領と対決するバイデン氏の政策が、▽最賃15ドルへの引き上げ▽男女同一賃金の実現▽企業による妨害排除など労働組合への加入後押し▽最低12週間の有給育児・介護休暇▽3~4歳未就学児教育の保障▽公的医療保険の充実や地域医療センターの予算増▽インフラ再建での雇用創出―などを掲げている点にふれ、同氏が当選後はこうした政策に取り組むと説明しました。

 また、バイデン氏の政策を大きく前進させるに至ったものの、進歩派が追求してきた政策こそが「米労働者階級の政策課題」であり、「われわれがたたかい続けなければならない課題だ」と述べ、階級闘争の継続も呼び掛けました。

 サンダース氏は予備選時、バイデン氏を既得権益層の一部として批判を重ねてきましたが、撤退後は同氏と合同チームを設置し、政策のすり合わせを実施。政策前進のため、バイデン氏との不一致点を脇においてでも、トランプ氏の打倒を最優先にするよう支持者に訴える狙いがあるとみられます。


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