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2020年9月17日(木)

訴え棄却「国会議論期待」

選択的夫婦別姓判決 原告上告へ

広島高裁

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(写真)判決後の報告集会で「最高裁でも頑張りたい」と訴える恩地さん(左)と弁護団=16日、広島市

 夫婦が別姓を選べない民法や戸籍法の規定は憲法が保障する法の下の平等などに違反しているとして、「選択的夫婦別姓」制度の実現を求めた訴訟の控訴審判決が16日、広島高裁でありました。横溝邦彦裁判長は原告側の訴えを退けた広島地裁判決を支持し、原告の恩地いづみさん(64)の控訴を棄却しました。原告側は最高裁に上告する方針です。

 判決では、「2015年12月の夫婦同姓を合憲とした最高裁判決後も、憲法24条や憲法14条1項に反する状態に至っているというまでの事情の変化があったとはいえない」と述べつつ、「ただし、最高裁判決以降、多くの地方議会から選択的夫婦別氏(姓)制度の導入や国会での審議などを求める意見書が国会などに提出されていることや、女子差別撤廃委員会が我が国に対し本件各規定の改廃を行うようたびたび勧告していることなどは重く受け止めるべき」だとし、国会での議論に期待していると述べました。

 恩地さんは、「勝訴」の垂れ幕を掲げたかったと述べた上で、「(重く受け止めるべきであり、国会での議論に期待している)ここのところを裁判長は言いたかったんだと信じたい。選択的夫婦別姓制度は多くの人が求めている。これはもう常識的なことなんだという言葉をもって最高裁でも頑張りたい」と話しました。


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