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2020年10月8日(木)

西之表市長“反対”

馬毛島FCLP計画 明言は初

 鹿児島県西之表市の馬毛島(まげしま)への米空母艦載機離着陸訓練(FCLP)の移転と自衛隊施設の建設計画に関し、同市の八板俊輔市長は7日、「同意できないとの判断に至った」と反対の意向を表明しました。賛否を明言するのは初めて。

 八板氏は、一度基地を容認すれば米軍は自由に行動でき、国内法で歯止めがかけられないのが最大の問題だと指摘。自衛隊の訓練案にはF35Bステルス戦闘機や輸送機オスプレイなど米軍と共通機種の航空機による訓練が含まれており、「将来は米軍、自衛隊双方の訓練が集中し、基地被害の拡大が懸念される」としました。

 同市は8月末に施設案に関する詳細な説明を要求。それに対する防衛省の回答書(9月30日)について八板氏は、騒音の影響や交付金額など多くの点が不明なままである一方、「森林や漁場の大部分がさらに失われることがはっきりした」と指摘。「今回の訓練施設の設置によって失うものの方が大きい」として、基地経済に依存しない街づくりを推進する意向を示しました。

 FCLPは空母艦載機が地上の滑走路を空母の甲板に見立てて、離着陸訓練を繰り返す訓練。現在は太平洋上の硫黄島(東京都)で実施しています。馬毛島は種子島から約10キロしか離れておらず、騒音被害や漁業・観光業への影響を懸念する地元住民から反対の声が上がっています。


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