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2020年11月18日(水)

“国産米を家畜に”は転換せよ

「農家傷つける」と紙議員

参院農水委

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(写真)質問する紙智子議員=17日、参院農水委

 日本共産党の紙智子議員は17日の参院農林水産委員会で、コロナ禍の影響による需要減で主食用米価が急落し、「エサ米」などへの転作を迫られているのに、年間77万トンもの輸入米が入っているとして、政策の転換や米価下落への支援策の強化を要求しました。

 紙氏は北海道のコメ農家が「国産米を主食用からエサ用に回せというが、ミニマムアクセス米や輸入米の一部は食用に回っている。生産者の誇りをズタズタにするものだ」と訴えたと指摘。野上浩太郎農水相は「ミニマムアクセス米輸入数量の削減、廃止は極めて困難だ」との冷たい答弁に終始しました。

 紙氏は、ミニマムアクセス米は「輸入機会の提供」にすぎず、「輸入の義務」ではないとして、「輸入米を国産に置き換える対策が必要ではないか」と重ねて要求。関係のない原稿を読み上げるだけの農水相に紙氏は、需要に応じた生産を押し付ける現在の仕組みは、「生産者や農協に『自助』と『共助』を求める政策だ」と指摘。「需要頼み、市場頼みの政策では限界があるのではないか」と迫りました。

 「輸出拡大」や「経営判断」を唱える野上氏に、紙氏は「政府のセーフティーネット」が機能しているかが問われると指摘。「コメ作って飯食えない」との危機感も示し、緊急備蓄米買い入れや転作支援の水田活用交付金の大幅増を求めました。

 備蓄米買い入れは「コメ政策にそぐわない」との農水相の答弁に、紙氏は「『自己責任』を押し付ける『攻めの農政』から『人と環境にやさしい農政』に転換すべきだ」と主張しました。


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