2020年12月21日(月)
北九州市 介護・障害者施設
PCRきょうから実施
共産党の要請・論戦で道開く
全国的に新型コロナウイルス感染拡大の第3波が襲来し感染者が増えるなか、北九州市では感染拡大を食い止めるためのPCR検査を拡充する取り組みが進みつつあります。(土屋知紀)
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同市では今月21日から、市内約340の特別養護老人ホームなどの介護施設と障害児・者施設の入所者、職員ら約2・9万人を対象に、無料で来年3月まで3回、だ液によるPCR検査を実施することになりました。その原動力となってきたのが、日本共産党北九州市議団(8人、石田康高団長)の要請や論戦です。
同市議団は11月9日、医療、介護、福祉、保育、教育などの職員らへの定期検査など、PCR等検査の抜本強化を求める要望書を提出。12月議会では、社会的検査の拡充などを求める論戦を展開しました。
党市議団はこれまで、最初の感染者が確認された直前の2月28日の申し入れをはじめとして、6回にわたる申し入れや市議会での質問で繰り返し検査の拡充を求めてきました。
その結果、▽ドライブスルー方式のPCR検査センターの設置▽16の民間協力病院へのPCR検査機器の導入▽民間検査機関への委託などが実現しました。また、市議団の要望に応えて健康観察の対象者(陽性者と同じ職場にいた人など)に積極的にPCR検査を実施し、検査の対象を広げながら検査数を増やしてきました。
現在、同市の1日当たりのPCR検査能力は約1000件。人口10万人当たりの累計PCR検査数は5612件で、政令市の中では福岡市の6493件、札幌市の5971件に次いで3番目の多さです(12月15日現在)。
こうした取り組みにより、8月16日から12月7日までは新規感染者数を0人もしくは1ケタ台と、低い水準を維持してきました。
感染拡大の第3波に入り、障害者施設などでクラスターが発生しましたが、直近1週間(12月6日~13日)の人口10万人当たりの新規感染者数は、19・0人。過去最多の感染者数を更新し続ける札幌市(42・6人)や広島市(35・6人)、大阪市(33・7人)など、他都市に比べれば感染の広がりは緩やかです。市の担当者は、検査体制を強化しなければ「もっと大変なことになっていた」との見方を示しています。
石田団長は「いろんな提言を一つずつ実施させながら、結果的に市政を動かしてきました」と振り返ります。
しかし市内全域で行った市政アンケートには今も「PCR検査の強化」を求める多くの声が寄せられています。党市議団は、これに応えて奮闘を続けています。
同市では来年1月31日投開票で市議会議員選挙が行われます。党市議団は、3500億円の下北道路(下関北九州道路)建設より、「いつでも、誰でも、何度でも」受けられるPCR検査など、あらゆるコロナ対策の充実をと求め、10人の予定候補者全員の勝利を目指し奮闘中です。