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2020年12月28日(月)

“あなたは一人じゃないよ”

相談会&食料配布

横浜

 「これで何とか食いつなげる。正直ありがたい」―。1週間分の食料をバッグに詰め込んだ男性(46)の顔がほころびます。27日、横浜市中区の桜木町駅前で取り組まれた「なんでも相談会&食料配布」の利用者です。

 この男性は、新型コロナ禍でパートの仕事が激減し生活が困窮。財布を落として手持ちのお金がなくなり、SNSで知った食料支援に、地下鉄に乗らず歩いてきました。

 年配の女性は「収入は夫の年金だけ。娘2人に職がなく、先が見えない」と話して食料支援に向かいました。

 主催は、神奈川県労働組合総連合や市民団体でつくる「神奈川県国民大運動」。駅前には着ぐるみも登場し、約40人が宣伝。訪れた人は、相談コーナーで事情を話し、新日本婦人の会がハンドクリームや女性向けの用品を提供し、その後食料配布コーナーという流れ。

 食料配布を担当したNPO法人フードバンク横浜理事長の加藤安昭さんは「労働組合と一緒にやるのは初めて。普段は1週間分の食料を数十人に渡しています。去年と比べたら2倍くらいの人が来ています」と話します。開始1時間で約20人が利用。50人分の主食はすぐに無くなりました。

 神奈川労連議長の住谷和典さんは「労連に寄せられたコロナ禍での相談で、見えない貧困の広がりを実感したのがきっかけ。孤立しがちな人たちに“あなたは一人じゃないよ”と伝えたい」と言います。この日は、電話相談会も実施しました。


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