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2021年1月27日(水)

罰則でなく補償こそ

現場の声つきつけ組み替え迫る

衆院予算委 笠井・宮本氏が要求

 2020年度第3次補正予算案は26日夜の衆院本会議で自民、公明、維新などの賛成多数で可決され、参院に送付されました。日本共産党、立憲民主党、国民民主党は反対しました。日本共産党の笠井亮、宮本徹の両議員は同日の衆院予算委員会で、中小事業者や保健所長など現場の声を突きつけ、第3次補正予算案の組み替えを求めるとともに新型コロナ特措法・感染症法等改定案に盛り込まれている罰則規定の撤回を迫りました。(論戦ハイライト)


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(写真)質問する笠井亮議員=26日、衆院予算委

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(写真)質問する宮本徹議員=26日、衆院予算委

3次補正衆院通過

 3次補正について笠井氏は、昨年来の爆発的感染や緊急事態宣言で打撃を受けるのは全国・全業種におよぶのに、中小事業者を広く直接支援する持続化給付金・家賃支援給付金は申請期限を延長しただけで再支給せず、打ち切る一方で、総額19兆円中15兆円を「Go To」事業や「国土強靱(きょうじん)化」などに注ぐのは「あまりにピンボケだ」と批判しました。

 民間信用調査会社・東京商工リサーチによれば、昨年の休廃業・解散件数は4万9698件と、調査開始以来、最多を記録するなど、「長引くコロナ禍で中小企業は瀬戸際にある」と力を込め、両給付金の再支給を主張。緊急事態宣言発令地域の飲食店とその取引先に限った協力金・一時金についても、到底足りないとして、事業規模に応じた額への是正と売り上げが減少した全業種への十分な補償を求めました。

 菅首相は「専門家が急所と指摘する」と飲食店に絞った支援策を正当化。給付金の再支給には応じませんでした。

 宮本氏は、特措法改定案などの罰則規定をめぐり、保健所長らの声を紹介。罰則を盾にすれば感染者と信頼関係が築けず、感染経路や濃厚接触者を追跡する積極的疫学調査が阻害され、罰則を恐れて検査を受けなくなる恐れもあるなどの現場の指摘を示しました。

 さらに、ハンセン病やエイズ患者への人権侵害、差別と偏見を生んだ歴史に触れ、「患者の人権尊重、必要最小限の人権制限、国民の協力と良質な医療の提供で感染症のまん延を防止する方向に転換した感染症法制定の経緯に反する」と批判。「罰則の導入は感染拡大防止の妨げになり、患者への差別と偏見を助長する恐れがある」として、「公衆衛生の現場の声に耳を傾け、撤回するべきだ」と主張しました。

 菅首相は「保健所を所管する(都道府県の)知事から提言を受けた」と言うだけで、罰則が感染拡大防止に効果的だという科学的根拠は示せませんでした。


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