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2021年1月27日(水)

領収書未提出は違法

「桜」前夜祭、上脇氏が告発

東京地検

 安倍晋三前首相の後援会が開いた「桜を見る会」前夜祭の費用を安倍氏側が補填(ほてん)した問題で、上脇博之・神戸学院大学教授(政治資金オンブズマン共同代表)は26日までに新たな告発状を東京地検に提出しました。前夜祭で支出した経費の領収書に関するものと、ホテル側の値引きによる違法な企業献金の受領に関するものです。

 政治資金規正法は、政治団体などが5万円以上の支出をした場合に領収書等の写しを提出するよう義務づけています。安倍氏の後援会は昨年12月、公表されている2017~19年分の政治資金収支報告書に前夜祭の費用を追記し訂正しましたが、領収書の写しは「亡失した」として提出していません。

 上脇氏は、後援会が参加者から集めてホテル側に支払った経費や、安倍氏側が補填した経費の領収書の写しを提出していないことは同法に違反するとして告発。領収書の保存(収支報告書の公表から3年を経過する日まで)を義務づけた同法の規定にも違反すると指摘しています。

 補填分の領収書は後援会ではなく、安倍氏の資金管理団体「晋和会」の名義だったと報じられています。上脇氏は「安倍氏の指示、意向、同意または追認なしには行えない犯罪」と強調。安倍氏に故意がなかったとしても会計責任者を選任した責任と監督責任が問われるとしています。

 安倍氏の後援会がホテル側から宴会費の大幅な値引きを受けた可能性については、事実であれば「寄付とみなす必要がないほど少額とは言えず、政治資金規正法上看過できる金額とは言えない」としています。


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