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2021年2月13日(土)

総務省幹部4人 菅首相長男と会食12回

2016年以降 贈答品受領 昨年4回

衆院予算委 官房長が答弁

 放送事業会社「東北新社」に勤務する菅義偉首相の長男(元総務大臣秘書官)が総務省幹部を接待していた問題で、総務省の原邦彰官房長は12日、幹部4人と長男との会食回数について2016年から延べ12回に及ぶことを衆院予算委員会で明らかにしました。昨年10~12月の4回の会食で、いずれもタクシーチケットと贈答品を受け取ったとしています。立憲民主党の森山浩行議員への答弁。


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(写真)菅首相の長男の接待疑惑で揺れる総務省=東京都千代田区

 野党側は、10日の衆院予算委理事会で、幹部4人の会食の回数や時期、同席者、会食費用と負担者、場所と時間などについて報告するよう求めていました。

 原官房長は長男との会食について、▽谷脇康彦総務審議官が19~20年に3回▽吉田眞人総務審議官が20年に2回▽秋本芳徳情報流通行政局長が16~20年に4回▽湯本博信官房審議官が19~20年に3回―と報告。このうち1回は秋本、湯本両氏が同席だったといいます。吉田氏については19年以前も東北新社役員と会食し、長男が同席していたことがあることを認めたと説明しました。

 また原官房長は、昨年10~12月以外の会食で、タクシーチケットなどの提供の有無について、湯本氏はなかったと話す一方、残る3人は「記憶していない」と答えていると述べました。

 国家公務員倫理法に基づく国家公務員倫理規程は、利害関係者から供応接待を受けることを禁じています。菅首相の長男は、東北新社グループの衛星放送子会社「囲碁将棋チャンネル」の役員を兼務しています。総務省は衛星放送の許認可権限があり、長男は利害関係者に当たる疑いが濃厚になっています。

 立民の後藤祐一議員は同日の衆院予算委で、総務省が囲碁将棋チャンネルを認定した時期などに、許認可権限を持つ当時の情報流通行政局長だった山田真貴子内閣広報官らが、長男側と会食していた可能性があることを指摘。「政策がゆがめられた可能性がある。贈収賄の疑いも出てくる」と述べ、さらなる調査を求めました。


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