2021年3月10日(水)
遺骨土砂 業者に開発中止命令を
沖縄県に宗教者ら要請
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沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設の埋め立てに、沖縄戦犠牲者の遺骨を含む沖縄本島南部の土砂が使用されるかもしれない問題で、「平和を求める沖縄宗教者の会」などの有志は県庁で9日、同南部糸満市米須の遺骨が見つかっている採石場の開発行為について県が開発業者に中止命令を出すことなどを要請しました。
要請で沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんは、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんらが同土砂の採取断念と開発行為中止を求めて1日から6日までハンガーストライキを行い、「全国的にも大変注目を集めている」と強調しました。
同採石場を含め、南部で進む乱開発について「指導できていない国の責任が大きい」と述べ、県が糸満市などと国の間に入って「問題点を解決していく立場に立ってほしい」と訴えました。
僧侶の知花昌一さんは、知事が中止命令を出す権限は法律上も認められていると指摘。県民世論に応えて「早急に検討してほしい」と訴えました。
応対した松田了・県環境部長は、具志堅さんや糸満市の考えなども踏まえて「一生懸命考えている」と述べました。