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2021年3月21日(日)

沖縄新基地に遺骨眠る土砂使うな

官邸前 抗議のハンスト

宜野湾市出身 金武美加代さん

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(写真)首相官邸前で「遺骨を使った辺野古新基地に反対します」と訴える金武美加代さん(右)。左は激励する日本共産党の赤嶺政賢衆院議員=18日、東京都千代田区

 「遺骨にも人権がある。戦争で苦しみ死んでいった人たちの気持ちが政府には分からないのでしょうか」。沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設で、菅義偉政権が沖縄戦の戦没者の遺骨が今も収集されている本島南部の土砂を埋め立てに使おうとしていることに、同県宜野湾市出身で、都内で内装業を営む金武(きん)美加代さん(47)が、首相官邸前で抗議のハンガーストライキをしています。

 沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんが、1~6日まで沖縄県庁前広場で行った抗議のハンストと連帯する形で、「バトンを渡された。ウチナーンチュ(沖縄県民)として決断した」と、8日から始めて間もなく2週間になります。

 「見つからない遺骨の代わりに石をお墓に入れている遺族も多い。いまも土に眠る人の帰りを待っているんです」

 両親も沖縄戦体験者です。米軍の攻撃から逃げるなか一人取り残された3~4歳の女の子を見かけましたが家族が多く連れていけませんでした。母は戦後も「あの子はどうなったのか」とずっと気にしていたといいます。

 実家は米軍普天間基地のすぐ近く。母は米軍機が飛ぶと「爆弾が落ちる」と体が震え、父もつらい記憶から逃げるため酒が手放せなくなりました。「戦争・戦後と続く軍隊の暴力に振り回わされてきたのが沖縄です。だから県民は命をつなぎ、命の大切さを届ける使命があるんです」と金武さんは語ります。

 辺野古新基地建設に反対し、基地のない平和な沖縄を願い、発信を続けます。

 (柳沢哲哉)


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