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2021年3月24日(水)

伊アマゾン初スト

コロナ下、最高益も長時間労働強いる

「人は商品ではない」

 【ベルリン=桑野白馬】イタリアに展開する米ネット通販大手アマゾンの労働者が22日、労働条件の改善を求めて24時間の一斉ストライキを行いました。アマゾン労働者による同国全土でのストは初めて。国内最大労組のイタリア労働総同盟(CGIL)やイタリア労働組合連盟(CISL)が呼び掛けました。


 ストはアマゾン側との交渉が決裂したことを受けたもの。CISLによると、同国で働く物流部門の労働者計4万人の70~75%がストに参加しました。

 労組側は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う都市封鎖措置で注文が激増し、労働者が長時間労働を強いられていることを問題視。労働時間を短縮し、労働者の感染を防ぐため適切な対策を取るよう要求していました。

 現地からの報道が紹介したミラノ工科大学の試算によると、イタリアにおけるアマゾンの2020年の売り上げは過去最高額の31%増となる234億ユーロ(約3兆300億円)に到達。CISLは、配達員1人が少なくとも1日100回、車を止めて荷物を運んでいると指摘します。

 CISLはツイッターに「人は商品ではない。労働者の尊厳の回復が必要だ」と投稿。サルバトーレ・ペレッキア代表は声明で、膨大な利益をあげたアマゾン側が再交渉に応じなければ、さらにストを決行する構えを示しました。

 アマゾンのイタリア責任者、マリアンジェラ・マルセリャ氏は顧客あての手紙で「労働者を最優先し、安全で誰も排除しない職場環境を提供している」と主張しました。


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