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2021年3月26日(金)

論戦ハイライト

参院予算委 田村議員の質問

生きること 励ます政治こそ

 日本共産党の田村智子議員は、25日の参院予算委員会で病床削減推進法案、高齢者医療費2倍化法案について追及しました。


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(写真)質問する田村智子議員=25日、参院予算委

病床削減案は撤回しコロナ対策に集中を

 田村議員は推進法案について、公立・公的病院の再編統合・高度急性期病床の20万床削減を進める給付制度を盛り込んだものだと指摘。「全都道府県例外なく病床削減を進めるのか」と追及しました。

 田村憲久厚労相 ベッドを減らすだけでなく質のよい医療を提供するものだ。

 田村 埼玉県では急性期病床をあわせ7300床以上減らす計画だ。感染者の急増で、救える命が救えなかったことをどう受け止めるのかが問われている。

 厚労相 国が無理やりではなく、地域で考えてもらう。

 田村議員は、病床削減計画は新型コロナ感染症拡大の前に立てた計画だと批判し、白紙撤回を要求。自治体や病院が新型コロナ対応に集中できるようにすべきだと求めました。

医療費2倍化より負担減らすべきだ

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 その上で田村議員は、「高齢者医療費2倍化法案」ではなく、お金の心配なく医療が受けられる社会を目指すべきだと強調。現行の1割負担でも高齢者の医療費自己負担額は、収入と比べ現役世代の3~4倍だと指摘。すでに75歳以上の1人暮らしで年収383万円以上では3割負担だとして、「高額所得でもなんでもない」「むしろ負担を減らすべきだ」と迫りました。

 田村議員は、2割負担が導入されれば、85歳以上は月1万円超の負担になるとただしました。

 田村 年を重ねれば病気にかかりやすくなる。生きていくことを励ます政治でなければならないのに、これではペナルティーではないか。

 菅義偉首相 考え方として違う。若い世代の負担を支える側にまわっていただく。

 田村 現役世代の負担軽減は1人当たり年間350円だ。2割負担導入で、80歳代以上は、年3万6千円の負担増。そんなことを、現役世代は望んでいるのか。

 また田村議員は、2倍化法案には、国民健康保険料(税)のさらなる値上げが誘導される問題があると指摘。東京都新宿区では、年収400万円の4人家族の場合、国保料は43万円にのぼるとして、「収入の約1割を占める保険料負担は重すぎる」として認識をただしました。

 首相 加入者の負担は相対的に重くなっている。

 田村 法案では、自治体に(国保会計の赤字への)繰り入れをやめるよう求めているではないか。

 厚労相 受益と負担を明確にしてほしいとお願いしている。

 田村 繰り入れをやめれば保険料の引き上げにつながるではないか。

 田村議員は、負担を求めるところがちがうと批判し、高額報酬の役員や高額の給与・報酬を支払う事業主の保険料負担の上限をなくすなど、富裕層や大企業に応分の負担を求めるのが筋だと指摘。経済界にものをいう政治こそ求められていると主張しました。


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