2021年4月1日(木)
格差拡大すると批判
大門氏 金融業者減税ただす
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日本共産党の大門実紀史議員は25日の参院財政金融委員会で、菅政権の「国際金融都市の実現」のための税制改定について質問しました。
改定では、海外の金融業者を呼び込むため、税率の低い香港やシンガポールに対抗し、ファンド・マネージャーが受け取る成功報酬(キャリード・インタレスト)への所得税の負担を軽減。所得分類を株式譲渡益等として分離課税の低税率が適用されるように基準を明確化し、事業所得として高い税率が課されないようにします。
大門氏は「香港やシンガポールはタックスヘイブン(租税回避地)だ。税の引き下げ競争は時代に逆行する」と指摘。麻生太郎財務相は「基準の明確化であり減税競争ではない」と答弁しました。
大門氏は、米新政権が株式譲渡益への課税強化を公約し、世界に先駆けてキャリード・インタレストへの減税を導入して減税競争を始めた英国で見直しが始まっているとして、「なぜいまさら減税するのか」と指摘。高額所得者のファンド・マネージャーも減税の恩恵を受け、格差を拡大すると指摘しました。