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2021年4月4日(日)

接待疑惑の豊栄学園 交際費37倍増

旅費交通費も8倍 清水理事長の就任後

本紙が収支資料確認

 学校法人「豊栄学園」(宮崎県三股町、清水豊理事長)が自民党国会議員や文部科学省幹部を接待した疑惑で本紙は3日までに、同学園の収支が記載された資料を確認しました。これによると2013年1月に清水氏が理事長に就任した後から、学園の交際費が約14~37倍に増えていることが分かりました。出張などに伴う旅費交通費も同氏の就任後、約3~8倍となっています。(丹田智之)


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(写真)清水理事長が亀岡前文科副大臣らと会食した高級焼き肉店=東京都港区

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 本紙が確認したのは12~18年度の資料。学園側が国会議員らと会食した費用は「交際費」、清水理事長や学園関係者の宿泊や移動にかかった費用は「旅費交通費」として、大半が同学園の管理経費から支出されています。

補助金の交付へ

 資料によると、12年度の交際費の支出は11万3791円、旅費交通費は163万766円でした。ところが、清水理事長の就任後に急増。交際費は13年度が約160万円、14年度から18年度にかけては約300万~約400万円もの支出が続いています。

 清水理事長は15年度だけで自民党衆院議員の亀岡偉民復興副大臣(前文部科学副大臣)と計5回の会食を行い、総額約29万円を支出しています。

 旅費交通費も交際費と同様に増え、14年度と16年度、18年度は1200万円を超える支出をしています。

 本紙は15年から19年にかけ清水理事長らが亀岡氏、藤原誠・文科事務次官、自民党参院議員の松下新平元総務副大臣(宮崎選挙区)を繰り返し接待していた記録を確認。これらの会食は東京都内の高級焼き肉店や料亭などで行われていました。

 会食を重ねる一方、文科省は18年に豊栄学園が経営する都城東高校を教育課程特例校に指定。20年には私立高校の産業教育施設を整備するための補助金(約2400万円)の交付を決定しています。

原資は学費など

 同学園が会食に支出した費用の原資は、生徒の学費や私学助成金などです。生徒のために使われるべき学校の資金が、国会議員や官僚の接待に使われた形であり、道義的責任が問われます。また職務に関して供応接待を受けた場合は、贈収賄にあたります。

 豊栄学園の担当者は、これまでの本紙の取材に「国会議員と限らず、いろんな方とお会いして情報やアドバイスをいただいたりすることは、あっておかしいことではない」と主張。会食が「学校のためになるとなれば、学校の経費で出す」としています。


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