2021年4月9日(金)

シフト制労働者のコロナ離職

失業給付をすぐ支給

　厚労省は、シフト制労働者がコロナの影響によるシフト減で離職した場合、すぐに失業給付を支給するコロナ特例の基準を作成しました。首都圏青年ユニオンなど労働組合の活動と日本共産党の国会論戦による成果です。

　コロナ禍でシフト制労働者の仕事が減り、退職を余儀なくされても、「自己都合退職」扱いで失業給付まで２カ月待たされることが問題になっていました。

　厚労省が作成したリーフレットによると、労働契約に定めた就労日数よりシフトを減らされた場合や、シフトを減らした契約更新を提示された場合、会社都合の「解雇・雇い止め等」と同じ「特定受給資格者」や、やむを得ない離職の「特定理由離職者」として扱われます。

　また今年３月３１日以降に、労働時間が１カ月以上のあいだ週２０時間を下回ったり、下回ることが明らかになったりして離職すると、「特定理由離職者」として２カ月の給付制限を受けません。

　青年ユニオンと日本共産党の宮本徹衆院議員は昨年１２月、厚労省にすぐ失業給付を出すよう要請。山下芳生副委員長は３月１９日の参院予算委員会で、「非正規雇用労働者が２カ月失業給付をもらえないと、生活できない。救済の道をつくるべきだ」と追及しました。

　田村憲久厚労相は、「不利益な契約に変えられる場合は、事実上、会社側の都合だから（給付制限の）対象にならない」と答弁していました。

　首都圏青年ユニオンの尾林哲矢事務局次長の話　失業給付がすぐに出るようになったのは、大きな前進です。ただし、給付日数は短くなる場合もあります。救済範囲をさらに拡充し、十分な期間もらえるようにしてほしい。今回の成果を生かしてハローワーク同行にも取り組み、労働者の生活を守る活動を強めます。

　山下芳生副委員長の話　コロナ禍でくやしい思いをしてきたシフト制労働者の声が、政治を動かしました。誰もが人間らしく働ける雇用のルールをつくるため、引き続き力を合わせて頑張りたい。