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2021年4月21日(水)

学問の自由・法治主義守れ

学者・文化人ら声明、125人が賛同

学術会議任命拒否撤回求め

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(写真)記者会見する、前列左から大沢、内田、井上、池田、佐藤、後列左から藤森、吉永、たかまつ、小林、古賀、金の各氏=20日、東京都千代田区

 日本学術会議会員候補6人の速やかな任命と権力介入の撤回を求めて20日、幅広い学者や文化人、ジャーナリストや宗教者らが連名で声明を発表しました。 

 菅首相による任命拒否は「学問だけでなく思想、表現、報道の自由に対する政治介入」と指摘。時の政権の思い通りの組織に改変されれば「科学は批判の力を持たない政治の召使となります」として、任命拒否を撤回させて学問・表現の自由を守り、「法治主義の大原則に則(のっとっ)た政治を取り戻しましょう」と呼びかけています。

 声明は、ノーベル物理学賞受賞者の益川敏英、上野千鶴子(東京大学名誉教授)、元文部科学省事務次官の前川喜平の各氏ら13人が呼びかけ人となり、これまでに各界各層の著名な125人が賛同しています。学問と表現の自由を守る会(仮称)を結成し、活動していくとしています。

 東京都内で呼びかけ人らが記者会見。佐藤学・東大名誉教授は「学問の自由をめぐる戦後最大の事件であり思想、表現、報道の自由にまで及ぶ。うやむやに終わらせるわけにはいかない」と強調。

 翻訳家の池田香代子さんは「任命拒否し説明もしないが、説明せず分かっているなというのがファシズムの本質だ」と指摘。内田樹・神戸女学院大学名誉教授は「学問の自由が侵害されて発信力が低くなり、日本の国力の問題になっている」と強調しました。

 笑下村塾のたかまつななさんは「気に入らない人を拒否すれば萎縮、差別につながる。子どもたちに胸の張れる社会を」と強調。映画監督の井上淳一さんは「次に狙われるのは映画やマスコミだと思う。わがこととして声をあげていきます」と述べました。

呼びかけ人13氏

 声明「日本学術会議会員候補6名の速やかな任命と政府の権力介入の撤回を求めます」の呼びかけ人13氏は次の通りです。

池田香代子(翻訳家)

井上 淳一(脚本家、映画監督)

上野千鶴子(東京大学名誉教授)

酒井 啓子(千葉大学教授)

佐藤  学(東京大学名誉教授)

田中 優子(前法政大学総長)

津田 大介(ジャーナリスト)

土井 香苗(人権活動家)

前川 喜平(元文部科学事務次官)

益川 敏英(京都大学名誉教授)

室井 佑月(作家)

目加田説子(中央大学教授)

吉永 磨美(マスコミ文化情報労組会議議長)


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