2021年4月28日(水)
船員の労働時間長い
高橋氏 他産業比で指摘
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造船業や船員法等を改正する海事産業強化法案が20日の衆院本会議で採決され、全会一致で可決しました。
日本共産党の高橋千鶴子議員は16日の衆院国土交通委員会で、同法案について質問しました。
地方圏を拠点とする中小造船業の存続が危機に直面し、雇用と地域経済の疲弊が深刻化しています。高橋氏は、東日本大震災で被災した造船4社が合併し設立した気仙沼市のみらい造船を紹介し、「中小の造船会社を応援する制度は必要」と指摘。一方、国の支援には、合併や事業再編などリストラや地域経済への影響もあるとして、どう対応するのかと質問しました。
赤羽一嘉国交相は、支援の前提である事業基盤強化計画には「従業員の地位を不当に害するものではないこと、雇用の安定等を図る国と業者の努力義務等を条文化している」と述べました。
高橋氏は船員の労働実態について、「月総労働時間が平均238時間で他産業と比べても長い」「労働時間の範囲が見直しされたのは、操練と申し送りの2件のみ。食事当番や作業日誌など本来労働時間とカウントすべきだ」と指摘。赤羽国交相は、「今回、労務管理者を決め、労働環境を適切に把握し、個々の相談にも応じる」と答えました。