2021年4月29日(木)
アセス事前調整 追及
山下氏 神鋼石炭火発めぐり
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日本共産党の山下芳生議員は15日の参院環境委員会で、神戸製鋼が新設する石炭火力発電所についての環境アセスメントで、経済産業省が「環境大臣意見」の一部を削除させていた問題を追及しました。
「環境大臣意見」では当初、二酸化炭素(CO2)排出量が液化天然ガス(LNG)より年380万トン以上多くなると指摘し、新たな石炭火力の稼働時には、それまで稼働してきた石炭火力の休廃止や稼働抑制を求めていました。経産省は、CO2排出量は「試算値だ」などとして削除させました。
山下氏は、経産省の検討文書には、環境大臣意見のうち削除されなかった項目について、「事業者は本意見が勧告に盛り込まれることを納得」したと記されていると告発。「経産省は環境大臣意見を事前に事業者に見せているのか」と迫ると、経産省の後藤雄三審議官は「見ていただいている」と認めました。
山下氏は「重大だ。事業者が納得しない内容は、経産省の事前の横やりで削除されている」と追及。小泉進次郎環境相は「言うべきことを言っていく」と答弁。山下氏は「この仕組みでは言うべきことを言えない」と批判しました。