2021年5月13日(木)
国交省職員 パワハラ自殺か
高橋氏「調査・説明を」
衆院委
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国土交通省の新入職員が昨年5月、パワハラのような扱いを受けていると周囲に伝えるなか自殺していたことが12日、明らかになりました。日本共産党の高橋千鶴子議員が衆院国土交通委員会で取り上げたものです。
この職員は出先機関に配属され昨年5月11日、遺体で発見。スマホに「22年の短い人生でした」などと書かれた遺書めいたものがみつかりました。遺族側の調査依頼を受けて地方整備局が調査したもののパワハラなどはなかったと回答。第三者委員会も追認する報告書を出しました。
高橋氏は、スマホに残された言葉を紹介し、「これで何もなかったといわれても遺族は納得できない。人事院の聴取記録を開示するなどできることがないのか考えるべきだ」と指摘。赤羽一嘉国交相は「入省1カ月で命を落とすことは痛ましく軽く見ることはできない。遺族が納得できることを知りたいというのは当然。誠意を持って対応したい」と答えました。
同省管理職ユニオンのアンケートでは、1362人のうちパワハラを受けたのが607人、今も受けているのが26人、見たのが336人。「職員が少ない。増員してほしい」が73%に上ります。
高橋氏は、国家公務員一般職が20年間で45%減の一方、精神疾患など長期病休は4倍に増えていると指摘。「国交省の出先機関で『1人事務所』が45カ所もあり、一刻も早く解消をとの声が上がっている。犠牲者を何としても防いでほしい」と強調しました。
赤羽氏は「激甚災害が頻発し人員を純増してきたが、『1人事務所』はいろいろな面で心配している。重層的な体制をつくれるよう人員要求を続けていきたい」と述べました。