2021年6月28日(月)
廃炉 最終的姿議論を
岩渕氏「不明なまま放出やめよ」
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日本共産党の岩渕友議員は10日の参院経済産業委員会で、東京電力福島第1原発事故に伴う廃止措置について、政府が廃炉完了の状態すら明確にせず、スケジュールありきで汚染水の海洋放出を急ぐのは許されないと批判しました。
岩渕氏は、梶山弘志経産相の「(廃炉の)具体的な絵姿を示せる状況にない」という答弁をあげ、日本では事故原発の廃炉完了要件が法律で定められていないと指摘。旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の場合、核燃料デブリの取り出し・原子炉解体など「廃炉完了状態」や、安全重視の「約100年」の工程を法定していると紹介し、「最終的な姿とそこに至る過程について、地元をはじめ国民的な議論で明確に法定すべきだ」と求めました。
梶山経産相が「現時点では新たな法整備が必要とは考えていない」と答えたのに対し、岩渕氏は、海外の事故炉を参考にしたとする政府に法定化を重ねて要求。「廃炉を急ぐことが海洋放出決定の強行などにつながっている」とただしました。
岩渕氏は、デブリの温度が十分に下がっているという専門家の試算や、冷却に水ではなくガスを用いる「空冷方式」という提案を示し、汚染水を発生させない対策が重要であると強調しました。