2021年8月21日(土)
離着陸回数1万回超
沖縄・普天間基地 21年1~6月
オスプレイ増加 前年31%増2346回
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沖縄県宜野湾市の米海兵隊普天間基地で、2021年上半期(1~6月)の航空機の離着陸回数が1万619回と、上半期としては調査開始以降で最多となったことが防衛省沖縄防衛局の調査で分かりました。コロナ禍で海外展開が減少した一方で、基地内での訓練が増加したとみられます。
外来機は1563回
20年上半期(9399回)と比べて約13%増加しました。内訳は常駐機が9056回(約12%増)、外来機(国内外のほかの基地に所属する米軍機)は1563回(約16%増)です。午後10時から翌朝6時(深夜・早朝)までの離着陸回数は183回(約13%増)でした。日米合意では深夜・早朝の飛行が制限されていますが形骸化しており、騒音被害が拡大しています。
特徴的なのは、垂直離着陸機MV22オスプレイの増加です。21年上半期は2346回で、20年上半期と比べて約31%増(555回増)となりました。深夜・早朝の飛行回数は94回と、同時間帯の飛行回数全体の半分超を占めています。同機は独特の重低音を発生させ、深刻な騒音被害をもたらします。
部品落下などの事故が相次いでいるCH53ヘリも21年上半期は2089回で、約14%(258回増)増加しました。
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ヘリ事故頻発
飛行回数の増加に伴って、普天間基地所属のヘリコプターによる事故が頻発しています。6月2日に沖縄県うるま市の津堅(つけん)島で、多用途ヘリUH1が不時着。7月13日に同県渡名喜村の入砂島北東の洋上に米軍ヘリから鉄製コンテナが落下し、同27日にはAH1Zヘリコプターが宮崎県串間市の田んぼに不時着。8月12日にはMV22が1メートル超のパネルを落下させるなど事故が相次いでおり、国民の命を脅かしています。
防衛局による調査は17年4月開始。離着陸回数はタッチアンドゴー、通過、旋回を含みます。