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2021年8月29日(日)

2021総選挙

京都から「比例は共産党」の大波を

近畿4議席奪還必ず

京都オンライン演説会 志位委員長が訴え

 総選挙が目前に迫る中、京都府全域を対象とした日本共産党オンライン演説会が28日、開かれました。志位和夫委員長は、京都から「比例は共産党」の流れが大きく広がっていることを紹介し、「ぶれずに平和を貫く党、誠実に共闘のために力を尽くす党。『比例は共産党』の流れを広げに広げ、近畿ブロックで2議席から4議席への躍進を勝ち取らせてください」と訴えました。


 こくた恵二衆院議員(衆院比例近畿、京都1区重複)が「新型コロナのもとで災害レベルに達した医療の危機、これが現実だ。政権がつくり出した人災に反省もなければ危機感もない、この政権を倒すことなしに、国民の命と暮らし、営業も守れない。だからこそ、私はたたかいたい」と決意表明しました。

 演説会は府内各地に設けられた視聴会場や個人宅、スマートフォンなど1650カ所で4600人が視聴しました。

コロナ――「なにより、いのち」を「ぶれずに、つらぬく」党

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(写真)訴える志位和夫委員長

 全国で新型コロナ感染が急拡大し、医療崩壊がおこっています。志位氏は、「これは『自然災害』では決してありません。やるべきことを怠ってきた政治の責任であり、菅義偉政権による『人災』であることは明白です」と強調。安倍・菅政権によるこの1年半のコロナ対応の「三つの致命的欠陥」―(1)科学の無視(2)国民に説明しない(3)コロナ対応にまで「自己責任」の持ち込み―を挙げ、「菅政権には『人災』をひき起こした責任をとらせなければなりません。総選挙で日本共産党を躍進させ、菅政権にサヨナラの審判を下し、命を守る新しい政権をつくろう」と訴えました。

 同時に「目の前にある命を救わなければなりません」と力を込めた志位氏。19日に発表した「コロナから命を守るための緊急提案」の三つの提案―(1)「原則自宅療養」の方針を撤回し、必要な医療をすべての患者に提供する。一刻も早く政府の責任で臨時の医療施設を大規模につくる(2)感染伝播(でんぱ)の鎖を断つために、感染が広がっている事業所・学校・保育園などへの大規模検査を行う(3)パラリンピックは今からでも中止し、あらゆる力を命を救うために集中する―の実施を求めました。

 そのうえで志位氏は「日本共産党は、五輪パラへの姿勢に象徴されるように『なにより、いのち』を『ぶれずに、つらぬく』党です。その根本には、党をつくって99年、反戦平和をぶれずに貫いてきた歴史があります。命を守るために、どうかこの党を大きく躍進させてください」と呼びかけました。

暮らし――新自由主義は終わりにして、命と暮らしを何より大切に

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(写真)オンライン演説会に参加する、こくた氏(中央)と、司会の倉林明子参院議員(左)、小原明大長岡京市議(右)=28日

 菅政権を倒してどういう新しい日本をつくるか。志位氏は、総選挙の大争点として次の4点を訴えました。

 第一は、弱肉強食、自己責任押し付けの新自由主義は終わりにして、国民の命と暮らしを何よりも大切にする政治にきりかえるということです。

 どう切り替えるか―。志位氏は、(1)医療・介護・障害福祉・保育などケアに手厚い社会をつくる(2)働く人の「使い捨て」をやめさせ、人間らしく働けるルールをつくる(3)税金の不公平をただす(4)世界では新自由主義を終わりにしようという流れが大きくなっている―の角度から訴えました。

 この中で、いまの医療崩壊の根本には「40年来の医療切り捨て政治があります」と断じ、「日本の医師数は先進国の平均から14万人も足りません。保健所の数は全国で852カ所から469カ所へと半分に減らされました。京都市内にかつて保健所が14カ所あったが、今はたった1カ所しかない。『医療従事者に感謝する』というなら、こういう現状こそ変えなければなりません」と訴えました。

 また、高齢者の医療費2倍化法など、「コロナ危機のもとでもなんの反省もなく医療改悪を強行した自民・公明・維新に、日本共産党の躍進で退場の審判を下し、悪法の実施を止め、ケアに手厚い日本をつくっていこうではありませんか」と力を込めました。

 さらに、バイデン米大統領が4月に議会で行った施政方針演説で「最低賃金15ドル」「法人税を28%に戻す」などと発言していることを紹介し、「世界の動きは、日本共産党がめざす、新自由主義は終わりにして、国民の命と暮らしを何よりも大切にする政治に切り替えることにこそ未来があることを示しています」と訴えました。

気候危機――脱炭素、省エネ・再エネで社会の大改革を

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(写真)オンライン演説会を視聴する参加者=28日、京都市中京区

 第二は、地球規模の環境破壊を止め、自然と共生する経済社会をつくるということです。

 志位氏は、「気候危機」と呼ぶべき非常事態が世界でも日本でも起こっていると告発。これにどう対応するかは総選挙の大争点だと強調。菅政権の対応を、(1)一番肝心な2030年までの温室効果ガス排出の削減目標が低すぎる(2)この期に及んで石炭火力を新増設しようとしている(3)原発頼みを続けている―の3点から批判しました。

 それでは、日本共産党はどういう戦略を掲げるか―。志位氏は、次のように訴えました。

 ――2030年までの温室効果ガス排出の削減目標を50~60%に設定し、これを省エネルギーと再生可能エネルギーを組み合わせることで実行します。

 ――そのために、電力・産業・運輸・都市・住宅など、社会のあらゆる分野での大改革を行います。こうした取り組みで、2030年までに毎年新たに254万人の雇用が生まれ、GDP(国内総生産)を累積で205兆円増やすことができます。脱炭素、省エネと再エネの先にあるのは「衰退」や「さみしい社会」ではなく、持続可能な発展の道です。

 ――この道を進むには、政治の転換が必要です。とくに目先のもうけさえ増やせばいい、後は野となれ山となれの新自由主義と決別する必要があります。「気候危機」を打開することは、格差や貧困をただして暮らしを良くすることと一体のものです。

 志位氏は「日本共産党を伸ばして、希望あるこの道を一緒に進みましょう」と呼びかけました。

ジェンダー――「ジェンダー平等の日本」の実現を大争点に

 第三は、「ジェンダー平等の日本」をつくることです。

 コロナ危機のもとで、「ジェンダー不平等・日本」の姿が浮き彫りになりました。同時に、ジェンダー平等を求める巨大な社会的変化が起こっています。

 志位氏は「日本共産党は、『ジェンダー平等の日本』の実現を総選挙の大争点として掲げてたたかいます」と表明。選択的夫婦別姓の実現、同性婚を認める法改正、性暴力の根絶、政治分野のジェンダー平等の推進など「あらゆる分野でジェンダー平等の取り組みを前進させたいと決意しています」と語りました。

 この中で、「雇用における女性差別は、日本のジェンダー不平等の根っこにある大問題です」として、男女では生涯賃金で約1億円の格差が生じることを示し、「男女の賃金格差をなくすことは、ジェンダー平等社会の土台を築くことになります」と力を込めました。

平和――憲法9条を生かした平和外交を

 第四は、憲法9条を生かした平和外交を行うことです。

 志位氏は、核兵器問題と米軍基地問題について訴えました。

 この中で、広島・長崎の平和式典で核兵器禁止条約に一言も触れなかった菅首相の姿勢を批判しました。政府が同条約への参加を拒否する根拠としている「核抑止」について、「いざというときには、広島・長崎のような非人道的惨禍を引き起こすことをためらわないという議論であり、唯一の戦争被ばくの政府が唱えることは恥ずべきことです」と指弾。「ここでも政権交代が必要です。核兵器禁止条約に署名・批准し、『核兵器のない世界』の先頭に立つ新しい政権をみんなの力でつくろうではありませんか」と呼びかけました。

 志位氏は、核兵器問題でも米軍基地の問題でも、「『異常な米国いいなり』の根っこには日米安保条約があります」と強調。「この条約を国民多数の合意で廃棄し、対等・平等の日米友好条約を結ぶことを日本改革の根本に据えている日本共産党を伸ばすことこそ、『異常な米国いいなり』をただす一番の力になります」と訴えました。

日本共産党の躍進、市民と野党の共闘の成功を

 最後に、「暮らし、環境、ジェンダー、平和―新しい日本のビジョンを実行するためには、日本共産党の躍進とともに、市民と野党の共闘を成功させ、政権交代を実現し、新しい政権―野党連合政権をつくることがどうしても必要です」と訴えた志位氏。市民と野党の共闘の最前線にたって新しい道を開拓してきた京都の党組織の奮闘を紹介し、「この流れを、総選挙でさらに大きくさせ、花開かせてください。比例代表での大躍進とともに、京都1区でのこくた恵二さんの初勝利を勝ち取らせてください」と力を込めました。


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