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2021年9月9日(木)

4野党が共通政策

命守る新政権を 市民連合と合意

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(写真)総選挙で勝利し、新しい政治を実現しようと決意を固めあう(左から)社民・福島、共産・志位、立民・枝野、れいわ・山本の各氏=8日、参院議員会館

 日本共産党、立憲民主党、社民党、れいわ新選組の野党4党と「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」は8日、次の総選挙で自公政権を倒し、命を守る新しい政権の実現をめざす野党共通政策に合意しました。共産党の志位和夫委員長、立民の枝野幸男代表、社民の福島瑞穂党首、れいわの山本太郎代表が共通政策の提言書に署名しました。総選挙で野党各党が野党第1党を含めて共通政策を結び、政権交代を目ざす初めてのたたかいとなります。(共通政策全文)

 「市民連合」は、新型コロナ禍の政策の破綻は安倍・菅政権の9年間の帰結だとして、次の総選挙で野党協力を広げ、安倍・菅自公政権を倒して、新しい政権の実現を求めて野党共通政策を提言しました。市民連合運営委員の山口二郎法政大学教授は、共通政策の合意で「本格的な野党協力の体制を確立できた。日本の民主主義を回復する貴重な一歩だ」と発言。コロナ危機を解決するには「政権交代が不可欠」だと述べ、「選挙を協力してたたかう野党と市民の信頼感が来たるべき政権の最も重要な土台になる」と述べました。

 共産党の志位氏は、「政策提言に全面的に賛同する」と述べ、「市民と野党の総選挙をたたかう共通の政策的旗印が立派に立った。今度の総選挙は、9年間に及ぶ安倍・菅自公政治に対する総決算、チェンジの審判を下す選挙。提言にはそのチェンジの重要な政策がしっかり盛り込まれている」と強調。「この旗印を高く掲げ、結束して選挙に勝ち、この政策を実行する政権をつくるため、頑張りぬきたい」と表明しました。

 立民の枝野氏は「ともに共通して掲げる政策で一致ができた。違いを認め、強みを生かしあって総選挙をたたかえば必ず政権を代えられる。命と暮らしを守りぬく政権をつくりあげる」と述べました。

 社民の福島氏は「この6項目は希望の政治を取り戻す提言だと思う。今度の選挙は生存のための政権交代。野党、たくさんのみなさんと共闘して頑張りぬきたい」。れいわの山本氏は「人としての尊厳を守る社会をつくる、当たり前の政治をこの国につくっていかなければならない。力をあわせて形にしていきたい」と語りました。

 市民連合は、国民民主党にも参加を呼びかけていましたが、内容を検討中という理由でこの日は欠席。市民連合側は引き続き合意にむけて働きかけていくとしています。

 市民連合は、政策提言とともに、声明「野党共闘で自公政権を変えよう!」と、署名「いのちと人間の尊厳を守る政治の『選択肢』をすみやかに示してください」も4野党に手渡しました。

 市民連合に参加する各地域、各団体から、「戦争させない市民の風・北海道」の川原茂雄共同代表、「市民連合@新潟」の磯貝潤子氏、「安保関連法に反対するママの会」の町田ひろみ氏、「総がかり行動実行委員会」の高田健共同代表、「立憲デモクラシーの会」の中野晃一上智大学教授、「安全保障関連法に反対する学者の会」の広渡清吾東京大学名誉教授らが訴えました。

 政策合意後の記者会見で、「市民の風・北海道」の川原氏は、全国から「中央レベルでの政策の合意を作ってほしい」との声が非常に多かったと述べ「今回合意ができたことは非常に画期的で、地域で活動する方々に勇気を与え、各地での動きが活発化すると思う」と語りました。

 「ママの会」の町田氏は、コロナ禍で子どもの権利がはく奪されている。「学校や保育現場が対応できない状況は政治がもたらした結果。命を守る方向に舵をきってもらいたい」と訴えました。

野党共通政策の提言(骨子)

 衆議院総選挙における野党共通政策の提言―命を守るために政治の転換を―

1、憲法に基づく政治の回復

2、科学的知見に基づく新型コロナウイルス対策の強化

3、格差と貧困を是正する

4、地球環境を守るエネルギー転換と地域分散型経済システムへの移行

5、ジェンダー視点に基づいた自由で公平な社会の実現

6、権力の私物化を許さず、公平で透明な行政を実現する


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