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2021年9月17日(金)

今こそ、ワクチンと一体に大規模検査を

志位委員長、首相に緊急要請

 日本共産党の志位和夫委員長は16日、国会内で記者会見し、新型コロナウイルス新規感染者が減少傾向にあるもとで、「今こそ、ワクチンと一体に大規模検査を求める」と題する緊急要請を菅義偉首相あてに行ったことを明らかにしました。(要請全文)


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(写真)記者会見する志位和夫委員長=16日、国会内

 会見で志位委員長は、デルタ株が主流になるもとで、ワクチン接種が進んだ国々でも感染再拡大が起こっており、「希望者全員がワクチン接種を終えても、集団免疫を実現することは難しい」というのが政府分科会の公式見解だと指摘。「ワクチン一本やりでは感染を抑えられない」として、「ワクチン接種と一体に今こそ大規模検査を実施し、感染伝播(でんぱ)の鎖を断ち、感染源を減らす取り組みに全力をあげるべき大事な時期だ」と強調しました。

 志位氏は、(1)東京都が繁華街や企業などで行ったモニタリング検査(5日までの1週間)の結果は、陽性率が0・64%、人口10万人あたり640人となっていること、(2)他方、感染の疑いがある人や濃厚接触者への行政検査で直近1週間で陽性が明らかになったのは人口10万人あたり62・5人であり、モニタリング検査で判明した陽性者はこの10倍以上にもなると指摘。

 「感染に気づかず、普段通り生活する無症状者がたくさんいることを示している。この現状を放置したままでは感染拡大の第6波が起きるのは不可避だ」と強く警告しました。

 第1の「国が補助金を出して、自主的検査を大規模に行う」に関連して志位氏は、企業などが民間検査機関と契約し自主的・定期的なPCR検査を行っているのは「非常に大事な取り組みだ」としつつ、「費用の問題がネックになって取り組めていない事業所も多い」と指摘。国が補助金を出して自主的検査を大規模に支援することを求めました。

 「子どもの感染、家庭内感染への対策」として、検査キットを家庭に配布し、体調に変化を感じたらすぐに自主的な検査を行うことができるようにすることを求めました。

 計101万7000回のPCR検査を行ったオリンピック・パラリンピックの終了で余っているすべての検査キャパシティー(能力)を「命を守る取り組みに活用すべきだ」と主張しました。

 第2の「感染が集中する『スポット』(センター)に対し、国の責任で集中的なワクチン接種と大規模検査を行う」に関しては、同分科会の尾身茂会長が、「感染が減少傾向になっても、感染が残るスポットが維持される。リバウンド(再拡大)を防ぐために、スポットに集中的なワクチン(接種)を」(9日)と求めたことに言及。これまでの1年半、感染拡大が減少傾向に転じても、下げ止まり、再度の感染拡大の波が起こるという事態が繰り返されてきたと指摘し、「くすぶる感染の火種を徹底的に消していくということが必要だ」と強調しました。

 第3の「安心して休める保障」については、「陽性になったら2週間の自宅待機が必要となり、既存の傷病手当では安心して休めない」と指摘。雇用調整助成金のコロナ特例でも8割を保障していることに言及、傷病手当でもコロナ特例で賃金の8割を保障すべきだと主張しました。

 緊急要請は、「原則自宅療養」方針の撤回と医療体制強化を改めて強く求めています。

緊急要請の柱

1、国が補助金を出して、自主的検査を大規模に行う

2、感染が集中するスポット(センター)に対し、国の責任で集中的なワクチン接種と大規模検査を行う

3、安心して休める保障を行う


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